【釣行記】21.08.31権現堂川 雨の権現堂にバスは水面を割るのか!?タイニーラッキー13の活躍や如何に【バス釣り奇行(7) 行幸湖】
「有名プロがプロデュースしたニューモデル。それに手を伸ばす前に今一度、熟考してみる。手持ちの道具では本当に役不足なのか、ということを」
こんにちは。ポンコツOJです。
令和3年8月30日
うだるような暑さも和らぎ、朝夕が涼しく感じる。確実に秋はそこまでやってきている。明日の予報は雨。気温も高すぎずちょうどよい。
なんやかんやで自粛していたから、しばらく竿を振っていない。
よし、明日の仕事上がり、狙いに行ってみよう。8月最後の日、権現堂川(行幸湖・埼玉県)へ。
【バス釣りから権現堂桜堤まで熱烈紹介】
*
ポンコツがルアー釣りを始めたのは小学生の頃。少ない小遣いの中から一つ一つルアーを購入した。今でこそ把握できないほど所有しているけれど、BOXの奥底には眠ったままのルアーも数知れず。
”魚を釣るための道具” それがルアーというものではないのか?
近頃は様々なメーカーから数多のルアーが発売され、巷に溢れかえっている。これだけあると、釣れない原因はルアーにあるんじゃないかと思ってしまう。
しかし本当にそうだろうか。
特定のルアーだけで釣りをしてみる。するとおのずと見えてくる。このルアーはここでは使いづらいとか、この釣り方がしっくりくるだとか、短所や長所が分かってくる。こんな釣り方もあったのかと発見があるかもしれない。
そうだ、彼らにもう一度、日の目を見てもらおう。一度も魚に遭遇していないルアーで釣る。昔のルアーでも釣れることを証明したい。そう思った。
タックルボックスを見渡してみる。小中学生の頃に入手し、バスを釣ったことがないルアー達。思った以上にそれらは沢山存在していた。その中から数個を選別していく。
ヘドン・タイニーラッキー13、リョービ・バスラブ、ダイワ・ツイスト&クルセイダー。
「!?」
これはバス釣りを始めたての人のボックス... なのか!?
いや、たとえ始めたばかりでも、もっと多くのルアーを揃えていることだろう。
それでもいい。あってもなくても、使う時は1つずつなのだから。
今日は予報どおり雨模様。魚の活性も上がっているだろう。
しかしベンチを温める事さえなかった彼らが、本当に活躍できるのだろうか。
普段はチョロチョロの流れ込みも、今日は勢いがあり酸素を攪乱させている。
18時過ぎには暗くなってくる。あまり時間はない。
【権現堂川のポイントを徹底解説】
17時15分、スタートフィッシング!
流れ込みとなればベイトフィッシュ。よし、まずはミノー...
いや待て、ミノーは本日お留守番だった。
そうこうしていると、雨脚がさらに強くなってきた。雨具も着けずに頑張るアングラーの姿が見える。彼も知っているのだろう。こんな時こそが如何に好機なのかということを。
ならばやはりコレでいく。
「Attic(アチック)スピナーベイト」である。
は? こんなのボックスに入ってなかったろう? と言われるかもしれない。
実は雨の予報を見て、もう一つ忍ばせておいたのだ。
雨粒が水面を叩く中、ポッパー(ダーター)では効果が薄い。残念だけど釣れないだろう。せめてスピナベの1本は用意しておきたい。もちろん予報が外れれば使うこともないだろうが...。
こっそり用意していたなんてズルくね?
これをいつ購入したのかは覚えていない。恐らく10年以上前だと思うが、これもまた一度も釣った事のないルアーでもある。
こいつにはスピナーベイトの特徴ともいえるラバースカートが装着されていない。
昔、どこかのショップオリジナルで「釣れるスピナーベイト」とかいう、極めてシンプルなスピナベがあった。それほどではないけれど、ナチュラライズなボディはスレたフィールドに効きそうな気がした。
流れ込み周辺を引きまくってみるが、意外にも小魚の気配はない。時折突き刺すような雨が降るなか、流れ込みから吐き出された水は権現堂に流れをもたらしていた。
狙いを変える。流れからやや離れた、浮草が岬状に突出している部分を、アチックが水面直下を泳ぐように丁寧に引いてみる。
ルアーが浮草の先端を通り過ぎようとしたその時、ギラっとして何かが襲い掛かるのが見えた。
アチックを餌と勘違いしたソイツは、41㎝のぷっくらとしたバスだった。開始10分後の出来事であった。
バスの活性はだいぶ良いようだ。雨で警戒心が薄れているのかもしれない。
しばらくすると、雨脚が遠のいてきた。
今度こそ... コイツだ。穏やかになっていく水面を見て出番がきたと思った。
「タイニーラッキー13」である。
中学生の頃買った、アメリカ・ヘドン社のトップウォーター用プラグ。ヘドンを代表するルアーの一つでもある「ラッキー13」のミニマム版。
コイツはポップ音も出せるが、泡をまといながら「ゴボッ」と潜らせると面白いルアーだ。浮草のキワや護岸沿いにキャストし、舐めるように引いてくる。バスが居そうな所に投げ入れては場所移動を繰り返していった。
何投した時だろう。
ワンアクション後、護岸際でポーズしていたその時。突然タイニーラッキー13が視界から消えた。
飛びついてきたのは30cmちょいのバスだった。決して良型とは言えないけれど、かれこれ35年にしてようやく釣ることができた魚は、心なしかずっと大きく見えた。
その後もタイニーラッキー13を投げ続けたが、バスが飛びついてくることは二度となかった。
しかし夢中になってキャストを繰り返したこのひとときは、知らず知らずのうちに舞い戻っていた気がする。わずかな手持ちで釣りをしていたあの頃に。
こんな釣りもたまには悪くはない、そう思った。
ようやく日の目を見ることができたタイニーラッキー13。
もしも、中学生のポンコツがこれを見たらどう思っただろう。
手ばたきに喜ぶだろうか。それともまだ釣りを続けていたのかと、ため息まじりに呆れるのだろうか。もしかしたら、今まで一体何をしてきたんだと怒るかもしれない。
いや、違う。
小遣いをはたいてやっと買ったルアー達。これらでバスを手にしたいとずっと想い描いていた。いつも夢見てきた。
しかし当時は釣りに滅多に行けなかった。バス釣りがなかなかできなかった。そもそも近くに釣り場がなかったのである。だから数少ない釣行時には夢中で釣りをしたものだ。
そう、きっと羨ましがるに違いない。そしてこう言うだろう。
「こいつを買って良かった」と。
しかしこれは、まだほんの一部に過ぎなかった。
当ブログに興味など湧きましたら、ぜひ読者登録していただければ嬉しくて励みになります。よろしくお願いいたします。