「方策変更時は有事の対応方針を予め肝に命じておくべきである」
こんにちは。ポンコツOJです。
ダイソーで揃えたタックルだけでバスは釣れるのか? その結果たるや如何に?
【前記事 ダイソータックル準備編】
令和3年10月15日(金)
【バス釣りから権現堂桜堤まで熱烈紹介】
AM7時頃、現地着。
到着早々、目前の見慣れぬ光景に言葉を失った。
なんと、湖水が失われていたのである。水底を露わにした権現堂の姿がそこにはあった。
機場付近は深いのか、大量の魚が集まっていた。皆、水面で口をパクパクしている。大半はヘラブナ。わずかな水域に魚が集中しすぎた結果、酸欠に陥っているようだった。息絶えた魚も数尾見られる。なぜかバスの姿は見あたらない。
試しにルアーを放ってみるが、数投してやめた。こんな魚の姿を前にして、釣りを続ける気には到底なれなかった。彼らにもその気はないだろう。酸欠でそれどころではないからだ。
アオコ除去装置も底まで露出している。付近ではレンギョと見られる大型魚が背ビレを出して泳いでいる姿が何尾も見られた。腹を上にしている魚も。
権現堂川の底はフラットだった。護岸沿いには所どころ捨て石のようなものが見られる。
どうやら原因はこれのようだ。工事のために川を堰止めて水を汲み上げている。まさかこれほどまでの工事だったとは。
このままだと取り残された魚の多くが死滅してしまうのではないだろうか。
※この件について、権現堂調節池を管理する埼玉県杉戸県土整備事務所へ問い合わせをしてみたところ、ご回答を頂けました。
- 工事はアオコ対策であり、堆積する土砂を除去するとのこと。
- 魚については、移し替えを行うとのこと。
実際問題として権現堂の底部がぬかるんでいるため、移し替えに難儀している面もあるようですが、できるかぎり対応していただきたいと願うばかりです。
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これでは釣りにならない。気を取り直して公園前エリアに移動することにした。
【権現堂川のポイントを徹底解説】
10月になり徐々に水位が上昇すると予想していたが、むしろ夏季よりもやや低下していた。よくよく考えてみると、工事完了までは締切工よりも水位は上げられないのだろう。それに利根川から取水することも考えにくい。
気がつくとAM8時を回っていた。何はともあれ、ようやく釣りを開始。
まずは、こいつからいく。
「ダイソー・バイブレーション」である。
これがたったの100円(税抜)なのだから驚く。子供のころ、ルアーといえば高価で、海外産有名ルアーをパクった国産品ぐらいしか買えなかった。それでも500円前後はしたのである。
係留船周りや水中の護岸際、橋脚周りにキャストを繰り返す。このルアー、若干曲がって泳いでこそいたものの、アイチューンを施してからは素直になった。これは釣れる動きだ。
あとはバスの目に留まってくれさえすれば。
しかしバスよりも先に、ダイソーバイブレーションは権現堂の一部となった。開始からものの30分しか経っていないというのに。
しかたがない。次にいく。
「ダイソー・メタルバイブ(7g)」である。
こいつはカラーがクロームシルバーのみ。そうすることでコストダウンを図っているのだろう。しかしマジックペンで簡単に色を変えることができる。状況に合わせることができるし、これは良い。
このメタルバイブ7g、ダイソーのロッドになかなか合う。フルキャストできるし、グラスロッドゆえに巻物系には悪くない。
リールも相変わらず回転は重苦しいが、巻き感があってこれはこれでイイ。ただ、カサカサ雑音がするのは仕方がない。あきらめよう。
そんなこんなでメタルバイブをフルキャストしては移動を繰り返していたその時。
「!?」
ついに、バスが飛びついてきたのである。
30㎝くらいだろうか。
いつものように草むらを背後に探し誘導すると、エイっと引き抜こうとした。普段のベイトタックルなら、とうにバスは手中に収まったことだろう。しかし今はスピニングタックル。ドラグも緩めていた。
竿を振り上げた瞬間、ドラグが効きすぎて糸が出過ぎてしまい、針が外れてしまった。
バスはしめたとばかり、一目散に水底に逃げていったのである。
...油断した。
完全に油断だった。タックルに合わせ、それ相応の取り込みをすべきだった。何も考えずいつものように取り込もうとしたポンコツのミスである。ドラグを緩め過ぎていたのも敗因。反省。
日もだいぶ昇ってきた。気持ちを入れ替え、スモラバ+ピンテールワームに変更する。
このワーム、対象魚に「アジ、メバル、カサゴ...」などと書かれていたが、セットしてみるとプロブルーっぽいカラーがなかなかに良い。
それにしても、世間一般では平日と呼ばれるこの日、誰もが勤しんでいるなか、一人釣りに興じるのは得も言われぬものがある。つい鼻歌が出そうになる。
こいつを水中の護岸際にズル引きし、反応がなければ移動を繰り返す。糸の動きでアタリを取りさえすれば、ダイソーロッドも操作感はさほど気にはならない。リールノイズが鼻歌を邪魔するくらいだ。
このままいけばそのうち釣れるのでは? と思っていた矢先、根掛りさせてしまった。
ガード付軽量ジグだからすぐに外れるだろうと思いきや、なかなかに手こずる。たまらずグイッグイッとロッドをあおる。しかしこれが良くなかった。
「バッシンッッ!」
その音は頭上からだった。
なんとロッドが、ダイソーのロッドが真っ二つに折れてしまった! まるでポンコツの信念をへし折るかのように、あざ笑うように折れ口はギザギザになって分断されていた。
ポンコツは釣り歴30年以上になるが、ロッドを折ったのは実はこれが初めてだった。
折れた個所は継手部分だった。ここが折れるということは、継目でテーパーが不自然になっていたということなのだろうか。
これで残念ながらゲームオーバー。ストップフィッシングである。ルアーを全てロストしたら終わりにしようと思ってはいたが、よもや、それより先にロッドが折れてしまうとは。
あと少し、もう少し続けてさえいれば釣れたのに。もう少しだったのに。そんな想いのなか強制終了。予備のタックルも持ち込んでいないため、これにてジ・エンドであった。
ダイソータックルのみで釣る。やはり無理があったのか。無謀な釣りだったとでもいうのか。そもそもこんな道具で釣ろうとすること自体、ばかげていたのだろうか。
いや、違う。
竿と糸と針がある限り、釣りは成立する。確かに使いづらさは否めない。安価な道具で楽に釣れてしまったら、高価なタックルなど不要だ。こんな道具だからこそ、釣ることに意義を見い出したいのである。
釣れる。必ず釣れるはずなのだ。ダイソータックルでも釣れることを証明したい。まだだ。まだ終わらない。このままでは終われない。
権現堂を背に、リベンジを... 誓った。
【21.10.24追記 折れた竿を修理してみた】
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